Step 0: AI駆動ワークフロー(全章共通)
売上ロードマップは、営業や商品づくりの知識だけで進めるものではない。信二さんの場合は、ジョブズとAI社員をどう使い切るかが、そのまま実行速度になる。仮説、需要検証、リスト構築、商品化、商談、改善の全ステップで、AIの使い方を間違えると「調べた気になっただけ」「作った気になっただけ」で止まる。
この章のゴールは、仕事を自分で抱えず、適切な社員・スキル・ツールに振り分ける型を持つこと。ここを先に固めると、Step 1〜6 の学習効率が跳ね上がる。
目次
- [[#1. 組織の全体像 — ジョブズ + 9名の社員|組織の全体像 — ジョブズ + 9名の社員]]
- [[#2. 各社員の役割と起動条件|各社員の役割と起動条件]]
- [[#3. Claude Code の基礎 — Agent / Skill / Hook / MCP|Claude Code の基礎 — Agent / Skill / Hook / MCP]]
- [[#4. 自分(オーナー)とジョブズの役割分担|自分(オーナー)とジョブズの役割分担]]
- [[#5. 各ステップでどの社員を呼ぶか(マッピング表)|各ステップでどの社員を呼ぶか(マッピング表)]]
- [[#6. 1日のワークフロー — 朝の起動から夜の集約まで|1日のワークフロー — 朝の起動から夜の集約まで]]
- [[#7. 失敗パターンと回避策(reflection の活用)|失敗パターンと回避策(reflection の活用)]]
- [[#8. 演習 — 今日のタスクを社員に振り直してみる|演習 — 今日のタスクを社員に振り直してみる]]
1. 組織の全体像 — ジョブズ + 9名の社員
ai-conpanyの基本構造は、オーナーが意思決定し、ジョブズが執行責任を持ち、AI社員が成果物を作る形。オーナーが全てを直接AIに頼むのではなく、ジョブズが「誰に何を振るか」を整理する。
| 役割 | 担当 | 主な仕事 | |---|---|---| | CEO / Supervisor | ジョブズ | 戦略、振り分け、進行、最終返答 | | ライター | 糸井 | 記事、X、LP、メール、スライド原稿 | | テックリード | まつもと | 設計、技術判断、仕様整理 | | エンジニア | わだ | 実装、テスト、修正 | | デザイナー | アイヴ | UI/UX、画面設計、見た目QA | | セールス | こういち | ヒアリング、提案、反論処理、商談設計 | | レビュワー | 安藤 | 完了条件チェック、抜け漏れ検査 | | セキュリティ顧問 | 徳丸 | 個人情報、契約、顧客データ、法務リスク | | 整理係 | こんまり | ディレクトリ、命名、README、情報整理 | | 市場調査 | ポーター | 市場、競合、補助金、相場調査 |
重要なのは、社員名を覚えることではなく、成果物で振り分けること。「記事が欲しい」なら糸井、「商談台本が欲しい」ならこういち、「セキュリティ条項が欲しい」なら徳丸。迷ったらジョブズが判断する。
2. 各社員の役割と起動条件
起動条件
| 起動する社員 | 起動する場面 | 出力物 | |---|---|---| | 糸井 | 読ませる文章が必要 | 記事、投稿、メール、スライド本文 | | こういち | 売る相手・商談・提案が絡む | ヒアリング項目、提案台本、反論処理 | | ポーター | 市場・競合・相場の裏取りが必要 | 調査レポート、比較表 | | まつもと | 技術設計や仕様が必要 | spec、構成図、実装方針 | | わだ | コードを動かす必要 | 実装PR、スクリプト、テスト | | アイヴ | UIや資料の見た目が重要 | モック、画面案、ビジュアルQA | | 徳丸 | 顧客データ・法務・規制・契約が絡む | リスク点検、条項案、チェックリスト | | こんまり | ファイルが散らかる・構造が曖昧 | ディレクトリ整理、README更新 | | 安藤 | 完了前 | 完了条件レビュー |
使い方の原則
- 最初に成果物を決める
「相談したい」だけだと広がる。「ヒアリングシートを作る」「競合比較表を作る」と言えば動く。
- 入力ファイルを渡す
AI社員は文脈が命。README、仮説シート、既存資料を渡す。
- 完了条件を置く
「3人に送れる質問10個」「A4 1枚」「README更新済み」のように、終わりを定義する。
3. Claude Code の基礎 — Agent / Skill / Hook / MCP
Claude Code周辺の機能は、ざっくり4つに分ける。
| 機能 | 何をするものか | 使う場面 | |---|---|---| | Agent | 人格・役割を持つ作業者 | 営業、文章、設計など役割分担 | | Skill | 手順書つきの専門ワークフロー | スライド作成、X投稿、職務経歴書など | | Hook | 自動実行の仕組み | セッション終了時の保存、通知、チェック | | MCP | 外部ツール接続 | GitHub、Notion、ブラウザ、Supabaseなど |
判断基準
- 毎回同じ型で作るもの → Skill
- 人格・専門性で判断させるもの → Agent
- 忘れると危険な処理 → Hook
- 外部システムに触る必要があるもの → MCP
営業ロードマップで特に使うのは、SkillとAgent。たとえば「営業メールを書く」は糸井 + email-business、「スライド原稿を書く」は糸井 + slide-sales、「Webで相場を調べる」はポーター、という組み合わせになる。
4. 自分(オーナー)とジョブズの役割分担
オーナーの仕事は、全部を作ることではない。方向を決めること、現実の人間に会うこと、最終判断すること。AIが代替できないのはここ。
| オーナーがやる | ジョブズ/社員に渡す | |---|---| | 事業の優先順位を決める | 選択肢の整理 | | 実在の人に連絡する | 連絡文面の作成 | | 商談に出る | 台本・提案資料の作成 | | 価格とリスクを最終決裁する | 価格案・リスク表 | | 自分の違和感を伝える | 違和感の言語化 |
オーナーがAIに渡してはいけないものもある。顧客の生データ、秘密情報、個人情報、未許可の契約条件は扱いを分ける。003のように顧客データを扱う事業では、徳丸のセキュリティ点検を先に入れる。
5. 各ステップでどの社員を呼ぶか(マッピング表)
| Step | 主担当 | 補助 | 出力物 | |---|---|---|---| | Step 1 仮説 | ジョブズ | ポーター / 糸井 | 1枚仮説シート | | Step 2 需要検証 | ポーター | こういち | 検証レポート、ヒアリング設計 | | Step 3 リスト | 糸井 / こういち | こんまり | 発信案、見込みリスト | | Step 4 商品 | ジョブズ / まつもと | 徳丸 / 糸井 | 提案書、診断、MVP仕様 | | Step 5 売る | こういち | 糸井 / 徳丸 | 商談台本、契約前チェック | | Step 6 改善 | ジョブズ | ポーター / 安藤 | KPIレビュー、次サイクル計画 |
ポイントは、どのStepも最後は安藤レビューに通すこと。勢いで出すより、完了条件に対して抜け漏れを潰す。
6. 1日のワークフロー — 朝の起動から夜の集約まで
朝
- 今日のテーマを1つ決める。
- ジョブズに「今日の完了条件」を言わせる。
- 必要な社員を最大3名まで起動する。
昼
- AIが作った成果物を読む。
- 現実の行動に移す。連絡、検索、商談、投稿、実装。
- 迷った点だけジョブズに戻す。
夜
- 今日の成果物を保存する。
- 学びを1行で書く。
- 明日の次アクションを1つだけ決める。
AI駆動ワークフローで大事なのは、AIに長時間考えさせることではなく、AIの出力を現実の行動に接続すること。ヒアリング依頼を送る、Xに投稿する、提案書を顧客に出す。ここまで行って初めて進捗。
7. 失敗パターンと回避策(reflection の活用)
失敗パターン
- 調査だけで満足し、誰にも連絡しない
- AI社員を呼ばず、ジョブズが全部代行する
- 出力物の完了条件がなく、文章が膨らむ
- ルールやREADMEを読まずに、既存構造を壊す
- 数字や固有名詞を未確認で書く
回避策
- 作業開始前に入力ファイルを読む
README、CLAUDE.md、該当ルール、対象ディレクトリを読む。
- 社員に振る前に成果物を定義する
「何が手元に残れば完了か」を1文で書く。
- 最後にreflectionを見る
過去の失敗パターンに該当しないか確認する。
reflectionは反省文ではなく、再発防止のデータベース。過去のミスを読み、同じ形のミスを今のタスクで避ける。
8. 演習 — 今日のタスクを社員に振り直してみる
演習
今抱えているタスクを10個書き、下の表に落とす。
| タスク | 成果物 | 担当社員 | 完了条件 | 今日やる現実行動 | |---|---|---|---|---| | 例: 003提案資料 | PDF提案書 | こういち + 糸井 | 顧客に送れる | 兄に送付 |
完了条件
- 10タスクすべてに担当社員が入っている
- 「自分がやるしかない」タスクが3つ以下になっている
- 今日中に現実行動できるものが1つ決まっている
参考資料
/Users/haya/development/ai-conpany/CLAUDE.md— ai-conpanyの正典ルール入口/Users/haya/development/ai-conpany/.claude/rules/ceo-boundary.md— 社員役割と振り分けルール/Users/haya/development/ai-conpany/.claude/rules/security-first.md— 顧客データ・法務・セキュリティ判断の前提
学習目標
- ジョブズ+9名を「いつ・誰に・何を頼むか」が即答できる
- Claude Code の4機能(Agent/Skill/Hook/MCP)の使い分けが言える
- 1日のワークフローを自分で組み立てられる
成功基準
- 今週のタスクを社員にマッピングしたシートを1枚作れる
- reflection ログから自分のNGパターンを3つ言える